皆さま、こんにちは!
2023年5月8日、新型コロナウイルスの感染症法上の分類が、季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられました。
これに伴って、3年以上にわたり多くの制限が行われてきた日本の感染対策は、緩和され始めています。
しかし、毎日元気に過ごすためには、手洗いうがいをはじめとした感染症全般への対策が大切です。
ということで、今回は感染症にかかりにくい身体づくりについて、誰もが毎日行う「睡眠」という観点からご紹介します。
|睡眠不足は感染リスクを増加させる
2015年に実施されたカリフォルニア大学サンフランシスコ校の調査によると、睡眠時間が短いほど、感染症の発症率が高くなることがわかっています。
調査では、健康な18~55歳の男女164人に対し、実験的に鼻から風邪ウイルスを投与して、発症率(感染率)を調べました。
結果は、睡眠時間5時間未満の人は、7時間以上の人と比べて、発症率が約3倍高いというものでした。
同調査では、睡眠時間の他にも「年齢」、「ストレスレベル」、「人種」、「教育レベル」、「所得」、「喫煙の有無」などの各項目と発症率の関係性も調べられましたが、関係性が見受けられたのは「睡眠時間」のみでした。
|睡眠がもつ効果
睡眠には、細菌やウイルスに対する抵抗力(自然免疫)を強くする効果があります。
病気になると、普段よりも多く眠ってしまったり、たくさん寝ても寝足りないような感覚になったりしませんか?
その症状は、私たちの身体が細菌やウイルスに勝とうとして、わざと引き起こしているのです。
少し細かく説明すると、
傷ついた細胞の修復や疲労の回復(前述の「細菌やウイルスに対する抵抗力」)を司る成長ホルモンは、深い眠りであるノンレム睡眠によって分泌されます。そのため、病気になると身体はノンレム睡眠を求めて、私たちは無意識にたくさん眠ってしまうのです。
つまり、十分な睡眠が得られないと抵抗力が低下し病気になりやすい身体となり、予防接種を受けても、本来期待される効果を得ることができないのです。
|「7時間程度の睡眠」で免疫力UP!
感染症にかかりにくい身体づくりには、睡眠が重要であることをお分かりいただけたでしょうか。
それではここで「十分な睡眠」とは、具体的に何時間、何分間のことなのでしょうか。
これは人によって異なり、複数の研究結果から「年齢」、「住んでいる地域の気候」、「日の長さ」など、様々な要因によって変化すると言われています。
ただ個人差はあるものの、必要な睡眠時間は 6 時間以上 8 時間未満のあたりにあると考えられています。日中の眠気で困らない程度が目安です。
しっかり睡眠をとることを意識しながら、感染症にかかりにくい健康な身体づくりを目指しましょう!